ウイルス対策ソフトの選択基準
Macのシェアは年々増加傾向にあります。シェアが拡大してきたMacにおいて,ウイルスを無視することができない状況であることは周知の事実です。そこで,まだ導入していない方の注意喚起も込めドキュメントを作成します。そこにはMacならではの選択基準があると思いますが,Discussionsの趣旨から外れているという事であればいつでも削除することはヤブサカではありません。なお,単にウイルス対策ソフトといってもインターネットの総合セキュリティソフトとしてファイヤーウオールや緊急通信遮断機能など,総合的・付加的機能が付いたソフトも存在します。全てのセキュリティソフトの機能を網羅できませんので,できるだけウイルス対策機能に基準を絞って示したいと思います。
選択基準1. 更新頻度 ウイルスは全世界で1日数百種類ずつ新種が発見されています。そのため1日数回ウィルス定義が更新されるメーカーもあります。
2. マシンに対する負荷 かつては,「ウィルス対策ソフトがウィルスではないか」と揶揄されるほど動作が緩慢になったり,フリーズしたり,最悪の場合システムを破壊したりしましたが,最近のウィルス対策ソフトはバックグラウンドで動作し,ユーザーがあまり気にしなくても良いほど,秀逸なソフトが多くなってきています。 自分のマシンスペックがウイルス対策ソフトの要求する基準を満たしているか,Universal対応か,将来を見越して64bit対応しているかなど。 今自分が使用しているマシンがウイルス対策ソフトの要求するギリギリのスペックであったり,ハードディスク容量にほとんど余裕が無いのに,導入するとマシン自体に重い負荷がかかる場合があります。
3. ウイルス定義(各メーカーによる) 例えばOSの更新データ(修正プログラム)といったものがウイルスであるか否かを判断するのは,ウイルス対策ソフトウェアを販売している各メーカーや各団体の情報量と技術によります。 ウイルス定義の更新は頻度やスピード(時期)も大切ですが,その正確さも要求されます。(『ウイルスの定義付けは各メーカーによる』という情報は未確認です。ウイルスを収集している団体は存在しますが,ウイルス定義をとりまとめて共有している企業や団体というのは聞いたことがありません。よって,それをウイルスと認定するかどうかはメーカーの手腕によると現時点では筆者は思っています。)
4. 価格 有料のものから無料のものもありますが,有料だから良いとか無料だからダメということではありません。 有料のウイルス対策ソフトの場合,そのほとんどが初期の導入費の他に,年間更新料がかかります。ただし,複数年使い続けるなら更新時に割引があったり,初期導入時に複数の年間ライセンス料が含まれる場合やインターネット全体のセキュリティがパッケージされている場合もあり,この場合,大きなコストパフォーマンスを期待できます。 無料のウイルス対策ソフトの場合,有料のソフトと同等の機能が付いていても,広告が表示されるということがあるかもしれません。 また,仮想化ソフトを導入している場合,MacとWindows両OSそれぞれに対策ソフトを動作さておかなければ,対策ソフトの効果は半分以下になってしまいます。Windowでも有償・無料を問わずウイルス対策ソフトが多数ありますので,MacはMacで,WindowsはWindowsで個別に準備するという方法もあります。しかし,Windowsの場合それこそ膨大な数のウイルス対策ソフトが存在しますので,両OS個別対応したウイルス対策ソフトを1パッケージにし,抑えた価格で提供しているベンダーもあるので,仮想化ソフトを導入している場合,それらのサービスも選択の範囲内に入ると思います。
5. Mac内のWindowsウイルスに対してもチェックをするか Macが踏み台にされないためにも,Mac内にあるWindows用のウィルスもチェック,駆除するか。
6. 使い勝手は良いか ソフトの中には,Macに各種メディア(CDやUSBメモリなど)をつないだ時,デフォルトでウィルスチェックする設定になっている場合がほとんどです。しかし,例えばiMacなどでDVDやCDにて動画や音楽を視聴するというような場合,その都度チェックを掛けていたのでは非効率です。決まったDVDやCDを視聴したりする場合ウイルスチェックをしないように,簡単に設定を変更できるというような,簡便なソフトであることが望ましい。 また,逆に,よりカスタムしたい人向けの設定が可能かどうかというのも,各ユーザーの選択基準になると思います。
各ソフトからは試用版が必ず存在すると思いますので,以上を踏まえ,自分にとって最良のウイルス対策ソフトを導入することをオススメします。