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外付けhdd/ssdにwindows 10 64bitをインストール

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最終更新: 2022/07/03 16:53
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1. 概要

bootcampアシスタントを利用してmacにwindowsをインストールできます。しかし、bootcampでは内蔵ドライブにしかインストールできません。内蔵ドライブの容量が少ないとか、windowsはあまり使わないので、内蔵ドライブに入れて常時そのスペースを割くのはちょっと、というユーザも多いと思います。しかし、macのbootcampドライバーを利用すれば外付けディスクにwindowsをインストールすることもできます。ここではそんな方法を書きます。

実は外付けhddにwindowsをインストールする方法はいっぱいあります。しかし、モデルとか特定のバージョンとかに依存してたりして、どのモデルでも使える方法というのはなかなかお目にかかりません。ここに紹介する方法はかなり一般的で特別なものやモデルに依存するものは利用しませんので、少なくとも最近のマックのモデルになら割合どれにでも流用できるのではないかと思います。ただ、windowsインストーラのコマンドラインインターフェースを駆使しますので、そこは我慢してもらう必要があります。基本、windows機や仮想環境のwindowsなどは使いません。マックとwindowsインストーラ.isoファイルだけでできます。ただ、インストールの過程では内蔵キーボード、トラックパッド、無線キーボードなどは使えない確率が高いので、usb接続のキーボードとマウスがないとどうにもできなくなることはあります。


基本的には、

https://apple.stackexchange.com/questions/357168/audio-not-working-on-windows-10-installed-on-external-ssd-running-on-imac

に投稿された方法です。題名からわかるように、iMacの2019モデルで外付けhddにwindows10をインストールしたら、音が出ない、というポストに対する返信として書かれたものです。実は自分もmacbook pro 2019でwindows10を外付けssdにインストールしたのですが、音が出ませんでした。その解決策を探してる過程で見つけたものです。結論から言えば、実はbootcampドライバーには2種類あって、インストール前にインストールしておくべきドライバーと、windowsをインストールした後にインストールするものがあります。インストール後のbootcampドライバーのインストールはどこにでも書かれてますので、皆さんおやりになってると思うのですが、windowsをインストールする前にインストールしておくべきbootcampドライバーがあり、そこをやってないと(音が出ないなどの)不具合が起こるという話でした。このことに触れた記事というのは日本語ではお目にかかったことがありませんので、まだ十分知られてないのではないかと思います。この不具合は新しいモデルほど(windowsインストーラ に適切なドライバーがないために)起こりやすいということです。自分のmacbook pro 2019と外付けのssdケース(usb-c接続、nvme m2 orico)にsilicon powerの500gbのssdをセットしたものとの組み合わせで、この方法に従ったら、音もちゃんと出るようになりました。


2. usbインストーラの作成

外付けhdd/ssdにwindowsをインストールするにはwindowsのusbインストーラ が必須です。ちょっと前のマックのモデルだと、モデルによってはbootcampアシスタントでusbインストーラ を作成してくれる場合もありましたが、最近のモデルだとusbインストーラは作らないものがほとんどのようなので、これを自分で作成する必要があります。だけど、windowsインストーラ.isoファイルがあれば、macosで簡単に作れます。

これは以下のサイトの書き込み(のAnswer#1)に従ってます。

https://superuser.com/questions/1385264/boot-camp-assistant-fails-to-create-the-usb-installer-from-the-windows-10-octobe/1385540#1385540

まず、16gbのusbかsdカードをディスクユーティリティで消去として

名前:WINSTALL (別の名前でも良いが半角英数にしておくのが無難)

フォーマット:exFAT

方式:マスター・ブート・レコード

として消去ボタンをクリックします。exFATにするのは、最近のwindowsインストーラ.isoファイル内には4gbを超えるファイルがあることがあるということのためです。あとはwindows10インストーラ.isoファイル(自分はマイクロソフトのサイトからダウンロードしたwindows10 64bit 1909でやってます)をダブルクリックして、ボリュームとしてマウントさせ、ファインダーで中身を全て上記で用意したusbにコピーするだけです。以前、書き込みでexFATにフォーマットしたけど、うまくいかないというのがありました時、FAT32にしないとダメだよ、と書き込みしたことがありますが、そんなことはありませんでした。ごめんなさい。

bootcampアシスタントを立ち上げ、メニューバーのアクションをクリックすると、bootcampドライバーのダウンロードというのがありますので、ダウンロードして、WindowsSupportフォルダー内の$WinPEDriver$とBootcampをフォルダーごと全部このusbにコピーしておきます。Bootcampドライバーをダウンロードすると、これらのフォルダー以外にAutoUnattended.xmlとかのファイルがある場合もあるようですが、そういうものがあれば、それも一緒にコピーしておきます。自分の場合は2つのフォルダーしかありませんでした。これで出来上がりです。

windows機があれば、マイクロソフトのサイトからusbインストーラを作成するツールをダウンロードしてusbインストーラを作成することもできます。この場合はFAT32のフォーマットになります。こうして作成したusbインストーラも、bootcampアシスタントでダウンロードしたbootcampドライバーをコピーしておけば(ファインダーでコピーできます)外付けhdd/ssdにwindowsをインストールするusbインストーラとして使うこともできます。


3. Windows10のインストール

本当にファインダーでコピーしたusbでマックをブートできるのかどうか半信半疑だったのですが、option起動にして、このusbの方(EFI Boot)をクリックしたら(多少時間がかかりますが)Windowsインストーラ が立ち上がります。このときは、インストール先の外付けhdd/ssdも繋いでおきます(フォーマットは何もしてなくても構いません)。この方法で作成したusbではスタートアップマネジャーにはEFI Bootのみで、Windowsというのは出ません。なので、通常のBootcampのインストーラがわりには使えないと思います。

さてusbインストーラでwindowsインストーラ が立ち上がると、画面に接続してるキーボードなどが表示されます。最初からjisキーボードとして認識されてますので、キートップの刻印通りに入力できます。この段階で認識されて使えるのはusbキーボードのみです。さて、ここで、shift+f10としてwindowsのコマンドラインインターフェースを立ち上げます。すると画面に真っ黒の背景のコンソールが出ます。ここからはこのコーソールでインストール作業します。


4. インストール先のディスクのフォーマット

diskpartコマンドを利用してインストール先のディスクをフォーマットします。マイクロソフト社が公開してる文書のガイドラインUEFI/GPTベースのハードドライブパーティションに従います。

https://docs.microsoft.com/ja-jp/windows-hardware/manufacture/desktop/configure-uefigpt-based-hard-drive-partitions

以下は自分の場合、500gbの外付けssdで行った。windows本体は380gbのところに入れるように計画している。まだ少し使ってない領域があるので、そこはexFATとかにしてもよい(これはインストール完了後にwindowsのディスク管理でできる。その後、マックのディスクユーティリティでhfs+やapfsに変えることもできる)。

以下入力するコマンドです。先頭の#はコマンドじゃなくて説明です。

diskpart

#以下diskpartのプロンプトで入力します。

list disk

#接続してるディスクのリストを出力します。

#windowsをインストールする予定の外付けディスクの番号を確認し、そのディスク(以下の例ではディスク番号1

#が外付けディスク)に対して以下の作業を進めます

select disk 1

#インストール予定のディスクを選択

clean

#ディスクをまっさらにします。

convert gpt

#guidパーティション方式にします(外付けディスクから起動するにはこのパーティション方式が必須)。

create partition efi size=200

#200MBのEFIパーティションを作成

format quick fs=fat32 label="EFI"

#EFIパーティションをFAT32にフォーマットします(マイクロソフトのガイドラインの指定)。

assign letter="S"

#EFIパーティションにドライブレターSを割り当てる

create partition msr size=16

#マイクロソフトのガイドラインのマイクロソフト予約パーティションを用意

create partition primary size=380000

#windows本体を入れるパーティション。(380GBを指定)

format quick fs=ntfs label="Windows"

#ntfsでフォーマット、名前はWindowsにする

assign letter="W"

#ドライブレターにWを指定

create partition primary size=1000

#復旧用のツールを入れておくパーティションを用意

format quick fs=ntfs label="Recovery"

#ntfsにフォーマット、Recoveryという名前にする

assign letter="R"

#ドライブレターRを指定

set id="de94bba4-06d1-4d40-a16a-bfd50179d6ac"

gpt attributes=0x8000000000000001

#この2行は復旧用ツールを入れるパーティションとするためにマイクロソフトのガイドラインで指定されたもの

list volume

#各ボリュームが予定通りできてるかどうか確認

exit

#diskpartを終了

以上で外付けディスクに必要なパーティションは全て用意できた。


5. dismコマンドでインストールイメージを書き込む

次にdismコマンドを利用して、usbインストーラからイメージをコピーする。

まずusbインストーラ内のwindowsのイメージをチェック。

dism /get-imageinfo /imagefile:D:¥sources¥install.wim

ドライブDはusbインストーラ のドライブレターです。Cになることもあります。diskpartのlist volumeで確認しておくこと。

インストールイメージのファイルの拡張子は、ここでは.wimになってますが、windows機でマイクロソフト社のusbインストーラ作成ツールで作成した場合は、拡張子が.esdになる場合もあります(FAT32で保存できるように.wimを圧縮して、ファイルサイズが4gbを超えないようにしたもの?)。マイクロソフト社のサイトからマックでwindows 10インストーラ.isoファイルをダウンロードした場合には.wimになるようです。

このコマンドでインストールできるイメージの詳細を表示します。例えば、Windows 10 pro(日本語)はindex番号3になってました。これでインストールしたいwindowsのエディションのインデックス番号が分かります。インデックス番号がわかったら、そのイメージを外付けディスクのWindowsのところに書き込みます。

dism /apply-image /imagefile:D:¥sources¥install.wim /index:3 /applydir:W:¥ /checkintegrity

このコマンドで指定したwindows 10のエディションをコピーします。コピーの進行とともにバーが表示されて%の数字が表示されます。100%までいけば完了です。

次にやはりdismを利用して、このインストールイメージに対して、bootcampドライバーを追加します。

dism /image:W:¥ /add-driver /driver:D:$WinPEDriver$ /recurse /forceunsigned

(下の追加コメントの訂正済み)


このコマンドでbootcampドライバーのイメージをwindowsインストール前に追加インストールします。macbook pro retina 16' 2019の場合、このステップで88のドライバーが追加されました。

この後このwindows10で立ち上がると、macbook pro内蔵のキーボードやトラックパッドも使えるようになります。


6. 起動パーティションの用意

bcdbootコマンドを利用して、外付けにインストールしたwindows 10が起動するようにします。

bcdboot w:¥Windows /l ja-jp /s s: /f UEFI

このコマンドが正常に終了すれば、この外付けssdから起動するようになります。

あるブログによれば、bcdbootコマンドではドライブの指定は小文字でしないとエラーになるとのことです。

これで、最後に

exit

とすれば、コンソールは終了します。そこで、インストーラのウィンドウの右上の赤の部分のxをクリックすると、インストーラ は終了しますけどいいですか、というメッセージが出ますが「はい」としてインストーラ を終了します。すると再起動しますので、optionキーを押してスタートアップマネジャーにします。


7. 外付けhddのwindows 10を立ち上げる

スタートアップマネジャーの画面に起動ボリュームが表示されると、内蔵システムのMacintosh HD、EFI Boot、EFI Bootの3つが表示されます。自分の場合は、右端のEFI Bootが外付けhddのボリュームでしたので、これをクリックして立ち上げます。真ん中のEFI Bootはusbインストーラ のもので、これが立ち上がると、先程の画面になるので、そのときはやり直します。

外付けのwindows 10が立ち上がると、まず言語・地域が表示されます。日本でよろしいかと出ますので、次へをクリックします。日本以外の時はスライダーを動かして日本を選択します。あとは画面の表示に従います。ユーザなどを設定して、最後まで完了すると、windows 10のログイン画面になります。ここで設定したパスワードでログインします。この時にはすでにmacbook proの内蔵キーボードやトラックパッドも使えます。

ログインしたら、wifiに接続します。あらかじめbootcampドライバーをインストールしてますので、このときにはwifiにもパスワードを入力してやるだけでつながります。

完全に立ち上がったら、イクスプローラを立ち上げ、usbインストーラ をクリックします。この中のBootcampのフォルダーを開け、setup.exeをクリックしてbootcampドライバーをインストールします。usbインストーラ内のルートにもsetup.exeがありますが、これを実行すると再度windows 10をインストールすることになってしまい、あらかじめbootcampドライバーをdismコマンドでインストールしたものが台無しになってしまいますので要注意です。ここで実行するのはBootcampフォルダー内のsetup.exeです。これで、ディスプレイドライバーやサウンドドライバーなどの最終版がインストールされます。

失敗した場合、4のディスクのフォーマットでformatコマンドの部分をやり直して、ドライブレターの割り当てをやってから、5以降をやれば、何度でもうまくゆくまでトライできます。


再起動して、時間、サウンド、認証などをチェック。必要に応じて、設定で正しい設定にする。

最終的には設定のwindows updateで最新版にまでアップデート。


コメント

2019/12/27 11:58

すみません。一部誤りがありましたので訂正。

windowsのインストールイメージにbootcampドライバーを追加する部分ですが、

> dism /image:W:¥ /add-driver /driver:D:$WinPEDrivers$ /recurse /forceunsigned

と書いてますが、正しくは、

dism /image:W:¥ /add-driver /driver:D:$WinPEDriver$ /recurse /forceunsigned

です。ドライバーのフォルダー名が$WinPEDrivers$ ではなくて$WinPEDriver$です。


このやり方でmacbook air 2017のusb3接続外付けssdにwindows 10(バージョン1909)をインストールしてみましたが、問題なくインストールできました。この場合は、windowsインストーラ のコンソール作業でも内蔵キーボードがjisキーボードとして認識され、外付けキーボードやマウスを使う必要もありませんでした。dismでbootcampドライバーを追加する部分では2つでエラーになり追加されませんでしたが、13個のドライバーが追加されました。

一部エラーは出ましたが、最終的には特に不具合もなく動いてますので、このマシンには不要なドライバーだったのかもしれません。

2019/12/27 11:58

2020/01/13 00:13

キーボードの設定、全角・半角切替えについて

できたWindows 10では、caps lock + shiftが全角/半角の切替になっている。またキーボードはusキーボードになっている。インストール途中は正しくjisキーボードになってたのに驚き。これらを修正する。

jisキーボードの設定:

設定>日付と時刻>言語を開け、日本語をクリックするとオプションのボタンが表示されるのでこれをクリック。ハードウェアキーボードレイアウトのレイアウトを変更のボタンをクリック。出てきたウィンドウで日本語キーボード(106/109キー)に変更。再起動して変更が有効。

Microsoft IMEで全角/半角の切替

caps + shiftでの全角半角の切り替えではmacosの時と大きく異なり能率が悪いので、マックのキーボードのかな・英数キーで全角半角の切り替えができるようにする。

これはマックのbootcampで全角半角の切り替えで検索するとよく出てくるやり方で対応できる。

タスクバーの言語の上にカーソルを当て、右クリックするとプロパティがあるので、選択。詳細設定のボタンをクリック。編集操作の変更ボタンをクリック。

無変換 かな切替 => IME-オフ

ひらがな ひらがなキー => IME-オン

に変更。

これで、かなキーで全角入力、英数キーで半角入力になる。


2020/01/13 00:13

2020/01/13 12:09

同じ方法で

macbook pro 15' retina late 2013 10.13.6でも、windows 10 インストーラisoファイル1909を利用して、Windows 10のusb接続外付けssdを用意できました。


この機種だと、bootcampでwindows 7 もインストールできますが、windows 7 sp1アップデートのisoファイルで試した限りではうまくゆきませんでした。まず、ここに書いた方法で用意したusbインストーラでは起動すらできなかったです。この機種のbootcampアシスタントではusbインストーラ を作成できますので、それで作成したものでも試してみましたが、dismコマンドのバージョンが低く、オプションなどの書き方がここに記したものとは異なるようでその点でもダメでした。通常のようにguiでwindowsインストーラ の指示に従っても、外付けssdのパーティションをインストール先に選択できず、その点でもダメでした。

windows 10なら問題なくスムースに外付けssdのwindowsを用意できます。


2020/01/13 12:09

2022/07/03 16:53

Windows 11へのアップデート


bootcamp WindowsではWindows 11にはできませんと言われますが、githubにある最新のスクリプトMediaCreationTool.bat(2022/5/12)を利用すれば、ほとんど自動でWindows 11にできます。

MediaCreationTool.batの使い方は

https://helpsly.net/ja/bootcampを使用してmacosmontereyにwindows11をインストールする方法

にあります。この記事は少し古いMediaCreationTool.bat(2021/12/22)をもとに書かれてますので、ちょっと違う部分もありますが、ほぼ書いてある通りに進めれば良いです。

概略以下の通りです。

MicrosoftEdgeで、上記リンクよりMediCreationToolのサイトにアクセス。

Codeのボタンを右クリックしてzipでダウンロード。

ダウンロードできたら、エクスプローラで開く(解凍)。

フォルダー内のMediaCreationTool.batを管理者として実行。

コンソールが開き、出てきたウィンドウで11を選択。

次に出てきたウィンドウでAuto Upgradeを選択。

あとはほとんど自動に任せれば良い。

1-2時間でWindows 11になります。


2022/07/03 16:53

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