「LOGICというDAWのサウンドキャクター」とのことですが、DAWの違いによってuemurasw20さんが仰るほど明確な違いがあるのでしょうか?
サンレコ誌10月号に「DAWの音質比較ができる素材を作ってみました」という特集がありました。
「DAWの音質とは何だろうか?」という問いかけに始まり、同じ素材を、同じレベル、同じ定位でミックスした場合に違いは生まれるのか、Logicを含む主なDAWを使って検証してみようというものです。
各種DAWを用いて同じ設定でバウンスされた音が付録CDに入っていて、ABXテストという方法で読者に聞き比べてもらおうというわけです。
ABXテストとは、まずAとBという2つの素材を聴いて覚えた上で、どちらかわからないXを聴いてAかBかを判断するという方法で、感じられる違いがあるのかをゲーム感覚で判定するテストだそうです。
つまり「違いは生じるのか?」「違いはわかるのか?」というレベルの話であって、Logicユーザーが口をそろえて言うであろうほどに、わかりやすいキャラクターの違いがあるわけではないと思います。
SSLやNEVEという例を挙げられていましたが、それは「アナログ回路」の特性ですよね。
アナログコンソールで「オールフラットのキャラクター」と言うならば、主にはヘッドアンプの特性ということになるんでしょうか。
DTMに置き換えれば、音の入口であるオーディオインターフェイスやプリアンプの領域の話であって、DAWソフトの問題ではありませんよね。
DAWの内部ではデジタル演算でミックスやら何やらされるわけですが、主なDAWの演算方式はほぼ同じで、録音しただけで、または再生しただけでロー・ミッドの聞こえ方に明らかな違いが生じるようなことはありえません。
ですから、「LOGICの音、PRO TOOLSの音、CUBASEの音と、それぞれにやはり特徴的なキャラクターがある」というのは、何かの誤解だと思われます。
あるいは、あくまでLogicに由来するという原因を考えるならば、付属のソフト音源やエフェクトに「キャラクター」はあるかもしれません。
でも、だいたい素で聴いて「良い音」とか「太い音」と感じるものは、中低域がしっかりしているものでしょうし、そういう音が重なってくればロー・ミッドが膨らんでくるのは自然なことで、それを整理するのに苦労するのはLogicユーザーに限ったことではないでしょう。
SSLやNEVEという例に関連させて、LogicのチャンネルEQやコンプの特性を語るとするならば、それはそれですが、「オールフラットの固有の音」という話にはなりませんよね。
それは「プラグインの特性」という話になるでしょう。
「LOGICの器だけを使い、全く別の音環境にするには、コンソール物かなー」というのも、プラグインの領域の話ですよね。
「器」としては、どのDAWも基本的には同じと考えるべきではないでしょうか。
いずれにせよ、仰っている「ロー・ミッドの膨らみ」は、 LogicというDAW自体に由来するものではないと思いますよ。