Web 共有そのものは,単に「システム環境設定」>「共有」で「Web共有」にチェックを入れるだけです。こうして,ネットワークに繋がった他のPCとかiPhone、iPad などから、safari (ブラウザなら何でもよい)で Web共有をオンにしたマシンのipアドレス(ip_web_kyoyu)にアクセスします。
http://ip_web_kyoyu/
とすればよいです。ip_web_kyoyu はWeb共有をオンにする窓に実際のアドレスが表示されます。Web共有をオンにするマシンは,サーバですから,出来れば固定アドレスにしておく方が便利です。そうすれば、必ず同じアドレスにアクセスするように出来ます。あるいは、使いたいすべての機器がapple製ならボンジュールを利用できます。これだと、例えばWeb共有のマシンにserverという共有名にしておけば(共有のところで設定できます)、他のマシンからはserver.local でアクセスできますので、
http://server.local/
とできます。ただ、iPhone などでボンジュールが使えるかどうか知りませんので,使わない方が安全かもしれません。
でもここまでではNASに置いてある画像を送り出すことは出来ません。以下そのための設定です。
まず、Web共有のドキュメントルート(/Library/WebServer/Documents)に以下のシンボリックリンクを作ります。これは、管理者ユーザでターミナルで以下のように半角英数文字で、半角スペースも含めて1字1句違わず正確に入力してください。
cd /Library/WebServer/Documents
sudo ln -s /Volumes/NAS_name customers
sudo とすると、管理者パスワードが要求されます。このとき,キーボードからパスワードを入力すればいいのですが,画面には何も表示されません(カーソルも動かない)ので注意が必要です。入力し終えたら,enterキーを押せばいいです。
ここで、NAS_name というのはNASに付けているボリューム名です。ターミナルでの操作が必要ですので,NAS_nameは半角英数文字の名前にしておく方が扱いやすいです。日本語名でつけている場合でも,NAS_name をコピーして,ターミナルの画面にペーストすれば大丈夫ですけど。
あと、フォルダーやファイル名を表示するためにWeb server の設定(設定ファイル /etc/apache2/httpd.conf)も少し変更する必要があります。
この変更はunix 上のファイルを変更することになりますので,osxのGUIのエディターは使えません(エディターによっては、注意すれば使えるけど,エラーが紛れ込みやすいので、ターミナル用に用意されてるpicoなどを使う方が安全です。馴れた人ならviでやればいいのですが)。
cd /etc/apache2
sudo pico httpd.conf
これで開く画面で,矢印キーを利用してカーソルをずーっと下げて以下のところを探します。うちの10.6.3では194行目です。
<Directory "/Library/WebServer/Documents">
#
# もっとたくさんありますが省略
#(#はコメントを意味します。設定としては意味がありません)
#
Options Indexes FollowSymLinks MultiViews
この下に
IndexOptions FancyIndexing NameWidth=*
と1行追加して保存します。(先頭にスペースが入って,少し内側から始まってますがこの通りにしてください。行の先頭から始まっているか,先頭にスペースが入っているかも意味があります。先頭に半角スペースを入れて上の行のOptions と同じ位置から始めるようにします。保存の仕方などは,pico の下に表示されてますのでそれに従います。^O とすればいいと思います。^ O は Controlキーを押しながらoキーを押すことを意味します)これで終了します。終了(exit)は ^Xです。
apache2 の変更はこれだけです。変更した後,Web共有をオンにし直せば(一旦オフにして再度オンにする),新しい設定が反映されます。
これで、クライアントのPC(iPhone、iPad)などのブラウザから、
とすれば、NASの中の画像のフォルダーやファイル名が表示され、目的のフォルダーをたどって目的のファイルをクリックすれば,その画像が表示されます。
フォルダーが20000もあるということですが,NASのルートに20000個のフォルダーがべたっと並んでいるのでしょうか。それだと探しにくいので,"あ"、"い"、"う"、"え"、"お"などのフォルダーを作って整理するなどしておく方がいいと思います(1つのフォルダー内の項目は20-30程度にとどめるようにすると探しやすいと思います。既にそうされているならごめんなさい)。
クライアント側では,このURLをホームに指定しておけば,ブラウザを立ち上げるだけで、NASの中身が表示されます。ブラウザをログイン項目に入れておけば,PCを立ち上げればいきなりブラウザが立ち上がり,NASの中身が表示されるようにできます。
こんなところです。