トラブルシューティング for iPhone, iPod touch, iPad
こちらでは、iOSを搭載したiPhone、iPadおよびiPod touch（iOSデバイス）のトラブルシューティングを中心に話を進めます。汎用性重視の構成であるため全てのトラブルにこれで対応できるわけではありませんが、問題解決の一助となれば幸いです。
一通り読んでみて「ここの意味がよくわからない」「ここまではできたけどその後どうしていいのか自分では判断できない」という場合には新規トピックを追加して質問してください。その際に、実行した内容とその結果、何がわからないのかを明確にすると返答をもらいやすいと思います。トピックでここに誘導された場合も同様にわからないことがあればそこで諦めてしまわずに質問しましょう。自力で解決した場合もトピックを放置せず、どのようにして解決したかの報告を忘れずに行いましょう。同じ不具合で悩んでいる人が後から見た際の参考になりますので (^^)。
【トラブルに遭遇したらまず・・・】
[0] 再起動
「困ったときの再起動」は、iOSデバイスにも有効である。iOSデバイスは画面が消えてもスリープしているだけなので、再起動は意識的に行う必要がある。トラブルに遭遇した場合には下記を参考にまずデバイスの電源の入／切（再起動）を試して欲しい。電源が切れない、電源が入らないなどの他、Wi-FiやBluetoothが認識されないなどハードウェアの不良が疑われるような不具合にはデバイスのリセットが有効な場合もある。
iPhone, iPad, iPod touch：電源の入／切 (再起動) とリセット
[1] 保護ケースやフィルムを外す
使用している他社製の保護ケースやフィルムがiOSデバイスのマイクやカメラ、センサー等と干渉し不具合を起こすことがあるので、それらが疑われる症状の場合は外して動作確認をしてみるのがよい。
《不具合例》
・通話相手に届く音声がおかしい
・カメラのフラッシュがケースと干渉して撮影した写真が白みがかる
・近接センサーが機能しない
[2] 検索
大抵のトラブルには先人がいるので、検索して同じ不具合に悩んでいる人がいないか、それに対する解決策がないかを探してみる。検索のコツについては下記を参考にされたし。
【復元前にできること】
iOSデバイスのトラブルシューティングの最終手段は「復元」であるが、復元は時間もかかるし、バックアップから戻さず「新しいデバイスとして設定」したときにしか改善しなければ失うデータもあるので、できれば避けたいと考えるヒトも多いと思う。なので、復元前にできることをまず列挙する。
[1] Appを再インストール
参考：iOS：App Store で購入したアプリケーションのトラブルシューティング
App Storeで購入したAppに問題がある場合は、上記の文書を参考にAppを再インストールしてみるとよい。ただし、Appを削除するとデータや設定も削除されるので、削除されると困るデータに関しては別の形でバックアップをとること。データを消したくない場合には、バックアップから復元など他の方法から試した方がいいかもしれない。
Appのアップデート後に問題が起きた場合はバグである可能性もある。App Storeで「評価とレビュー」に同様な報告がないかを確認してみるといい。バグであれば開発者に問い合わせて対応を待つか、旧バージョンに戻すしかない。旧バージョンに戻すにはバージョンアップ前に作成されたバックアップから復元してもいいが、データが削除されてもいいのであれば下記の方法で旧バージョンに戻すことができる。
(0) 旧バージョンのApp本体ファイル (xxx.ipa) が残っているかを確認
アップデートすると旧バージョンファイルはゴミ箱に移動するのでそれを救出するか、なければTime Machine等のバックアップから救出する。
(1) iOSデバイス上で、問題のAppを削除
(2) $HOME/Music/iTunes/iTunes Media/Mobile Applications 内にあるApp本体ファイル (xxx.ipa) を旧バージョンのファイルと置き換える
(3) 置き換えたxxx.ipaをダブルクリックすると、iTunesが立ち上がり置き換えるか聞かれるので「置換」を選択
(4) iOSデバイスをコンピュータに接続し、iTunesにて「Appを同期」の画面で、該当のAppを配置して同期
[2] コンテンツの同期を解除
音楽やムービーなどのコンテンツに問題がある場合は、コンテンツの同期を解除して適用（このときデバイス内からコンテンツが削除される）後、再同期することで改善されることがある。写真の同期に問題がある場合は、下記を参考にiPod Photo Cacheの削除なども試すとよい。
[3] 問題があるサービスの設定を一旦オフにしたあと再度オンにする
特定のサービスに問題がある場合はそのサービスの設定を一旦オフにしたあと再度オンにする、iTunes Store/App Storeに問題がある場合は「設定」＞「iTunes Store/App Store」から一旦サインアウトして再度サインインするだけでも直る場合がある。
[4] 設定をリセット
デバイスの「設定」>「一般」>「リセット」から関連しそうな項目のリセットを試してみて改善しないようであれば、「すべての設定をリセット」を試すことをお勧めする。
◎ すべての設定をリセット
リセットされるのは一部の設定のみで、ホーム画面のレイアウトやデータなどは消えない。これで改善する不具合も多いので、復元する前に試してみて欲しい。
◎ すべてのコンテンツと設定を消去
「復元」と同義
◎ ネットワーク設定をリセット
ネットワークにおける不具合に有効。Safariの不具合には、「設定」>「Safari」>「履歴・Cookie・キャッシュを消去」も有効。iOS 5以降だと「設定」>「Safari」>「詳細」>「Webサイトデータ」にも削除項目がある。
◎ キーボードの変換学習をリセット
文字入力における不具合に有効
◎ ホーム画面のレイアウトをリセット
ホーム画面のフォルダ分けやレイアウトの情報が初期化される。存在するはずのAppが検索しても見つからないなどの場合に有効。ただし、削除されるはずのない標準搭載のAppが見当たらない場合、「設定」>「一般」>「機能制限」の設定をまず確認すること。
◎ 位置情報の警告をリセット
そのままの意味。
【バックアップから復元】
状況に応じて、過去に作成したバックアップから復元するか、「今すぐバックアップ」を実行してバックアップを更新後そのバックアップから復元するかを判断する。
過去に作成したバックアップから復元する場合、バックアップを作成した日付以降に更新したデータは失うことになるので、連絡先や写真など失って困るデータがある場合にはパソコン側にデータを書き出しておいた方がいい。
参考：iTunes Store：購入したアイテムを iOS デバイスや iPod からコンピュータに転送する方法
◎ 過去のiTunesバックアップから復元する場合
iTunesバックアップは基本的に上書きされて最新の1つしか残らないため、過去のバックアップから復元したい場合には下記の手順に従う。
⓪ iTunesの「環境設定」>「一般」>「デバイス」にてバックアップの日付を確認
① デバイスをコンピュータに接続する前に、iTunesの「環境設定」>「デバイス」>「iPod、iPhone、およびiPadを自動的に同期しない」にチェックを入れる
② デバイスをコンピュータにUSBケーブルで接続する
③ 「ソフトウェアを復元する前に、"デバイス"の設定をバックアップしますか？」というダイアログに対し「バックアップしない」を選択
④ 指示に従い、バックアップから復元する
Time Machine等でパソコンのデータを定期的にバックアップしていればバックアップファイルを過去のファイルと置き換えることでその日付のバックアップに戻すことも可能である。
不具合が起きてからバックアップを取っても手遅れなことも多いので、常日頃からバックアップを取るようにすることをお勧めする。下記の資料も参考にバックアップ方法を決めるとよい。
iOS のバックアップ方法を選択する (iOS デバイスのバックアップに iTunes と iCloud のどちらを使うべきか)
エラーが出るなどしてバックアップが作成できない場合は、下記を参考に対処するとよい。
iOS：iTunes のバックアップに関する問題のトラブルシューティング
【新しいデバイスとして設定】
参考：iOS：データをバックアップして、新しいデバイスとして設定する方法
工場出荷時の設定に戻り、メディアやその他のデータはすべて消去される。ただし、消去後も「バックアップから復元」を実行し直すことでバックアップ時の状態に戻すことができるので、「バックアップから復元」しても改善しない場合には「新しいデバイスとして設定」し、バックアップデータに問題があるのかデバイス側に問題があるのかを確認して欲しい。
iCloudとの同期不良が不具合の原因となる場合もあるため、iCloudとの同期設定を行わない状態での動作確認もしてみた方がいい。
この状態でも不具合が改善されない場合には、ハードウェアの不具合（要修理）か、iOSのバグが考えられる。iOSのバグが疑われる場合には、この掲示板を検索して同様な報告がないかを確認し、ない場合にはトピックを立ち上げて情報収集することをお勧めする。
【復元ができない場合】
デバイスのリセットをしても正常に起動しない、デバイスをコンピュータに接続しても正常に認識されないなどの場合にもリカバリモードでうまくいくことがある。
コンピュータ側に問題があって復元できない場合もあるが、説明すると長くなるのでここでは割愛する。別のコンピュータでは問題なく認識する場合にはコンピュータ側の問題である可能性が高い。
iOS：iTunes for Mac OS X でデバイスが認識されない
iOS：デバイスが iTunes for Windows で認識されない
【ハードウェアの不具合が疑われる場合】
下記も参考にした上でハードウェアの不具合で間違いないようであれば、サポートに連絡して修理に出すのがよい。
また、修理サービスに関する詳細については下記も参照のこと。
Apple - サポート - 修理サービス Q&A センター - iPhone
