lynsky さんによる書き込み:
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「smtp.hogehoge.com:hoge@hogehoge.comを使ってメッセージを送信できません」というウィンドウが表示され、「メッセージを編集」「後で送信」「選択したサーバで送信」のボタンが選択可能となります。
ここで、別の送信サーバを選択しても送信できないこともあり、出来ることもあり。
後で送信を選択して再送信しても、送信できる場合塗装でない場合がある。
メッセージを編集を選択し再送信しても、送信できる場合塗装でない場合がある。
私は比較的頻繁にその現象に遭遇します。(遭遇する理由も分かっているのですが。)もちろん、現象が同じでも lynsky さんと原因が同じとは限りませんけれども。
例えば職場でメールサーバを立ち上げていて、職場内からメールの送受信をする時には、自分のパソコンは直接職場のメールサーバにアクセスできます。しかし、例えば自宅や出先から職場のメールサーバ経由でメールを送受信しようとすると、自分のパソコンと実際に使うメールサーバの間は他の機関の、多くは他のサービスプロバイダの回線を使ってアクセスすることになります。
メールを受信する場合には、POP プロトコルを使っている場合は、ユーザーの認証ができるので、身分を詐称していない限りは(=ユーザー ID とパスワードで管理できる程度のセキュリティーの範囲では)不正な人物が他人のメールを受信してしまうことが防げます。ところが、受信サーバの方ではこういった(せいぜいこの程度の?)ユーザー認証機能があるのですが、メールを送信する場合の送信サーバ(SMTP サーバ)にはこのようなユーザー認証機能が用意されていませんでした。恐らく、電子メールの仕様が決まった時代にはサービスプロバイダ経由でパソコンを使うなんて言うことは想定されていなかったからだと思います。1990年代半ばでは、NIFTY-Serve(現在の @Nifty)や biglobe、ASAHI-Net、その他のサービスにアクセスするには、それぞれのアクセスポイントに電話をかけて接続する必要がありました。アクセスポイントの用意されていない地域からは市外通話で繋がざるをえず、通信費が莫大なものになったものです。(当時よく使われていた、NTT を指す隠語の「みかか」という言葉が懐かしいです (^◇^;)。電話代を意味していました。)
しかし、だんだんと個人が自宅でパソコンを所有するようになり、さらに移動先・移動中でもパソコンを使い、ネットを駆使するのが当たり前になってくると、外部から自分の常用サーバが使えないのが不便になりました。そこで考え出されたのが POP before SMTP という仕組みです。
送信サーバにユーザー認証機能がないためにあるメールアドレスからメールを送信しようとする人物が正当なユーザーかどうか送信サーバには判断ができません。そこで受信サーバ(POP サーバ)にアクセスしてメールを読む時にはユーザー ID とパスワードを入力することを利用して、ユーザー ID とパスワードを入力して POP サーバにアクセスしてから(=先にメールの新着確認をしてから)(例えば)5分以内であれば、同じ場所からのメール送信を認めようと言うものです。
通常の使用方法であれば、この方法でまず問題はないのですが、例えば私の場合は以下のような問題が発生します。
ある常用アドレスを POP3 で管理しています。同じアドレスを自分のパソコンと iPhone 3G で管理しています。iPhone 3G のメールチェックの間隔はどうやら 5分間隔等と言うものではなく、はるかに頻度が高そうです。実感では 30秒に1回位メールチェックしているように思えます。そこでパソコン側の Apple Mail がメールをチェックしようとしてもサーバがビジーで受信できないことが頻繁にあります(もちろんメーラーは Apple Mail だけではなく、Thunderbird だろうが、Microsoft Entourage だろうが、Eudora だろうが同じことです)。Apple Mail はまたその 5分後に新着確認をしますのでメールの受信には問題はないのですが、受信サーバ側から見れば、Apple Mail からは長い間メールの新着確認が無かったように見えます。(本当は自分が忙しくて自分が相手できなかっただけなのに...。)この時 Apple Mail からメールを送信しようとすると、送信サーバは受信サーバに対して「こいつは信用してもいいか? ID とパスワードは確認できたか?」と照会するわけです。ところが、5分以上メールの受信に成功していないと「いや、俺のところにはこいつの記録はないぞ」と返事することになります。すると送信サーバの方では、「とりあえずこいつの送信メールは受付を拒否しておこう。本当に送信したいのであれば、先にメールの新着確認をして、それからもう1度送信してくるだろう」と対応するわけです。
こういう仕組みなので、複数の機器や複数のメーラーで同じアドレスを使ってメールの送受信をしていると、メール受信がビジーでできないことが頻発し、送信に失敗することがよくあるわけです。このような使い方をしていなくても、何らかの理由で新着確認ができなかったり、メールの新着確認の時間設定が長く設定されていたりするとやはり送信に失敗することになります。(例えば、ネット黎明期からの老舗のメーラーである Eudora のメール確認間隔は、当時の貧弱なネット回線の負荷を低く抑えるために15分になっています。)そのため、私は、できるだけメール送信ボタンを押す前に {command-shift-N} で先にメールの受信確認をするようにしています。
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