検証に時間がかかったため返事が遅くなりました。結果を報告させていただきます。
見事問題が解決できました〜!アイスクリーマさん、本当にありがとうございました!🙂
同じ問題で悩んでいる方のために状況を整理しつつ解決策などをまとめてみました。
まず元々の素材(コンテンツ)はファイナルカットエクスプレス(以下FCE)で作成した容量の大きなファストスタートのムービーを多数制作していました。このコンテンツをネット配信するべく、ストリーミング用のムービーに書き出し(同時に圧縮)、サーバにアップロード。今回の音ずれの問題が発生することが確認されたのです。
これらの問題の原因をモニタすることができる場所があります。
QuickTimeプレーヤPro(以下QTP)のメニューの 『ウインドウ/ムービーのプロパティを表示』 でトラック情報を確認します。基本的にサウンドトラック(以下ST)とビデオトラック(以下VT)があるはずです。
ストリーミング用のコンテンツにはさらにHinted Video Track(以下HVT)、Hinted Sound Track(以下HST)のヒントトラックが必要になるようです。
最初にFCEで作成したコンテンツのトラックはSTとVTのトラックだけしか存在せず、ストリーミング配信できません。
次にストリーミング用に圧縮をかけたビデオにはST,VT,HVT,HSTのトラックがありますが、HVT,HSTは有効にチェックが入っていない状態(つまり無効?)になっています。しかし、このコンテンツはサーバにアップロードするとストリーミングはされます。しかし音ずれの問題が発生します。これらの問題を解決するために、以下の方法を試してみました。
【試行錯誤】
■HVT,HSTの二つを有効にチェックして保存しテスト(作業は数秒)。ストリーミングされるが音ずれは解消しない。
■元のコンテンツをアイスクリーマさんのご指摘を参考に再度書き出してみる。設定で重要なのはご指摘の通り「書き出しオプション」設定の中の「インターネットストリーミングを準備」を「ストリーミング」選択し、設定項目を開き「サーバ用にヒントを最適化」を選択、さらにその中の「トラックヒンターの設定」を開きRTPトラックの設定を「常にQuickTimeのエンコーディングを使う」を選択してビデオを書き出してみる。出来上がったビデオのトラックにはなぜかHVTはあるがHSTがない!試しにサーバにアップロードしてストリーミングテストをすると予想通り、映像はでるものの音声がでない(QuickTimeプレーヤで直接再生すると映像音声ともに再生される)。HST付きのコンテンツの書き出しができないか、いろいろ試すも、結局すべて失敗に終わり行き詰まってしまう。
しかし、解決の糸口が見えてきたのであきらめずにさまざまな設定でテストを繰り返すと、僕の環境下では以下の方法で音ずれが解消されることがわかった。
【成功事例】
●元のコンテンツを「書き出しオプション」設定の中の「インターネットストリーミングを準備」を「ストリーミング」選択しその他の設定はデフォルトの状態でいったん書き出す。できあがった素材をさらに「ムービーからヒントムービー」で再度書き出す。ここで重要なのは書き出しオプションの中のオーディオサウンドのトラックヒンターの設定はデフォルトのままとし、ビデオのトラックヒンターの設定のPayloadエンコーディングを「QuickTime」選択し書き出しをする。ビンゴ!音ずれしないストリーミングに成功しました。
この方法では2度の書き出し(書き出し時間が1.2倍)が必要となり、非常に面倒ではあるが、この「ヒントし直す」という方法が音ずれしないコンテンツをつくる一つの方法であることは間違いないことがわかりました。
【結論】
ストリーミング用ムービーの必須条件はST,VT,HVT,HSTのトラックが存在すること、また音ずれが起こらないコンテンツの必須条件はHVTのPayloadの種類が「X-QT/2997(QuickTimeエンコーディングだと想像)」になっていることであると思われます(あくまで素人予想)。HSTのPayloadの種類が影響するかどうかは不明だが「mpeg4-generic/32000/2」でうまくいくことだけはわかっている。(ド素人の解釈なので誤っている可能性があります。しかし、このあたりをうまく調整することが解決の糸口になることは確かだと思われます。)
音ずれのしないコンテンツの生成方法は様々あるのかもしれません。しかし、僕の元映像から生成する方法は先に紹介した成功事例の手順一つしか見つかっていません。できれば一回の書き出しでできるといいのですが…。
思えば、この問題に最初に直面したのが2ヶ月ほど前、日々悪戦苦闘するもよい結果はえられず。たまらずアップルコールセンターにSOSを発信。しかし、現象が再現されないという返事で結局路頭に迷い、しばらく放置してコンテンツの制作に没頭。しかし、この現象を経験する人がほとんどいないということは、普通にコンテンツ制作すれば普通に配信できるはず!と確信してから再びネットなどで検索開始。しかし、この現象に関する記述はほとんど見つけられず困り果てていました。
アップルコールセンターの方に、このディスカッションボードで呼びかけてみたらどうか…という最後のアドバイスがあり、だめもとでディスカッションを開始したのが3日前のことでした。正直、半年後に返答があればいいのかなくらいの気持ちでいましたが、即日回答があったのにはびっくりしました。しかも、見事問題解決!! 本当にアイスクリーマさんには感謝の気持ちいっぱいです。
この問題があまりクローズアップされない理由の一つが、もしかするとQuickTimeでストリーミング配信すること事態がマイナーな選択なのかもしれないと感じています。映像配信が当たり前になってきた昨今、主流はウインドウズメディアなどなのでしょうか。
ようやく階段を一つ登ることができました。ありがとうございました。😁