jun_okura さんによる書き込み:
結論としては、Apple IDは携帯のメールアドレスで作成してはいけない
ということに尽きるようです。(それなら最初からApple IDの作成ページ
で携帯のメールアドレスに対してロックがかかるようにすれば良いのにと、
激しく思うのは私だけでしょうか・・・)
おっしゃりたいことは理解できなくもないのですが...。(Apple は元々そういうユーザーは想定していなかったのだと思います。その理由は以下に記しますが、長文となるので、長文がお嫌いな方はスキップしてください m(._.)m。)
Apple は docomo のような1か国限定のサービスをしているのではなく、グローバルに全世界を対象にサービスを行っています。iTunes を起動すると日本語で表示されますが、これはシステム的に日本語にしているだけであって、実際には世界中のデータを米国のノースカロライナ州 (North Carolina State) のメイデン町 (Maiden Town) 星町(スタータウン)街道 (Startown Road) 6028号に設置された巨大な Apple Data Center で管理されています。
日本のガラケーの文字コードが JIS (ISO-2022-JP) にしか対応していないというのは、日本と言うローカルな地域のみの現象です。そのような細かい違いを全てに対応するのはなかなか困難だし(恐らく国ごとの些細な仕様や規格、実装の違いを挙げていけば際限なくなってしまうことでしょう)、全世界を相手にするグローバルなシステムにそのような対策を組み込むのもなかなか大変なんだろうなと想像します。
また、日本でもキャリアメールそのものが悪いのではなく、あくまでもそれが使用している文字コードの問題に過ぎませんので、漸次改善されてくる可能性もあります。実際に、au では当初、受信したメールに1文字でも Unicode でないと使えない文字が含まれているとメール全体が文字化けしてしまったのが、やがて docomo や SoftBank のように、その文字だけが「・」等で置き換えられるだけになり、メールの他の部分はきちんと表示されるように改善されています。現在は、全てのキャリアが、メールでは Unicode に対応したと謳っていますが、これはウソで、単に Unicode 文字を「・」に置き換えて、JIS (ISO-2022-JP) で読める部分はちゃんと読めるようになっているというだけであって、本当に Unicode に対応したわけではありません。
と言うわけで、Apple として積極的に日本のキャリアメールだけを排除する理由は無いのだと思います。問題は Apple 側にあるのではなく、日本のキャリア側にあるのであって、それはキャリアの決断次第でいつでも改善できる問題だからです。
ちなみに、ガラケーや Android スマホは、基本的に単体で使うことを前提として提供されており、Android スマホもパソコンはあくまでも補助的にバックアップに使ったりするものであって、パソコンは必須ではありません。
ところが、iPhone は元々スティーヴ・ジョブズの「デジタルハブ」構想により Mac の周辺機器として誕生した経緯があり、(最近では iPhone 単体で完結してできることが増えているとは言え)基本的に Mac が「主」で、iPhone が「従」で、まだまだ Mac は必須です。iPhone の基本的性格は Mac の使い勝手を良くするために、デジタルハブ、すなわち母艦のデータと連係し、母艦のデータの一部を外部でも参照できるようにするものです。ですから、連絡先の入力なども Mac 側で快適にできるようになっており、Mac 側で変更したデータは瞬時に iPhone 側にも反映されるように設計されているのです。
と言うわけで、iPhone のユーザーは本来パソコン (Mac) ユーザーを想定しているので、今回のような問題(基本的にメインには携帯を使っている、ないし、ケータイしか使わないような使い方)が発生することは想定していなかったのでしょうね。
しかし、日本の市場は Apple にとって巨大なので、このままキャリアがキャリアメールの仕様を改善しないでいるのならば、そのうち、Apple ID 作成において Apple がキャリアメールをブロックするようになるかもしれませんね。(日本のサービスでは逆に、キャリアメールしか ID として受付けないサイトが増えてきており、iPhone ユーザーなどは登録できなくなってしまい、それはそれで問題になっていますね。なんか、ガラパゴス化を完徹しようとする固い意思すら感じてしまいます (^^;)。)