リンク先の報道は、所有者がApp Storeで購入したあと15分間は、パスワードを知らないユーザーでもApp Storeで購入できる、というiOS 6の仕様に関する訴訟についてです。
よよよしさんのように、パスワードを適切に管理していなかったために子供にApp Storeを使われてしまったという事例の場合、親の監督責任の範囲に収まります。
(逆に、これが返金対象になるなら、すべてのユーザーのすべての支払いが「それはパスワードを知っていた子供の悪戯だから」で済まされることになり、商取引が成立しなくなります。)
今後、Appleがなんらかの対策を取ると思われます。
既にiOS 7で対策をとっています。
「設定」-「機能制限」-「パスワードを要求」に「即時」と「15分」の設定があります。
「15分」はiOS 6と同じです。App Storeで購入したあと15分は、パスワードの入力が必要なくなる便利な設定です。ですが、この15分の隙を他人に突かれる可能性があり、そのときは便利さを優先した所有者の責任となります。
「即時」は、購入後すぐに別アプリを購入する場合でも、パスワードを要求されます。不便になりますが、子供が居る家庭では、こちらの設定にすべきです。
さらに、よよよしさんのような事態を避けるため、iOS 6時代から「設定」-「機能制限」に、「インストール」と「App内での購入」があります。これらをオフにすればお子さんがApp Storeのパスワードを知っていても、購入できなくなります。自分が購入したいときは、この設定を一時的に元に戻します。
もちろん、機能制限のパスコードはロック解除のパスコードとは別にするのが基本です。機能制限のパスコードまでお子さんに知られてしまっては、もうどうにもなりません。
このように、子供の悪戯に対する防衛策がAppleから所有者へ提供されているので、それを利用することを怠って購入されてしまった場合、それは親の監督不行き届きであり、各ゲームの運営会社に対して支払いの義務が親に課せられます。
(もちろん、ゲームの運営会社が支払いを免除してくれる可能性はあります。ですので、問い合わせることは止めません。ですが、免除してくれる「べき」とは考えないでください。義務があるのは、購入者の保護者の側にあります。)