iTMSから購入した曲の音質

そうですね。論点がずれたかもしれません。
iTMSの音源がCDなら、家でCDからリッピングしても同じクオリティーのものができるだろうということです。
おっしゃる通り音楽はアナログなものですし、CD化の前には、アナログなプロセスがいろいろ介在します。マスター音源からAACに合わせた調整を行ってエンコードすれば、CDからリッピングしたものと音質が変わって当然です。

＞マスター音源からAACに合わせた調整を行ってエンコードすれば
私はオーディオには詳しくないのですが、デジタルのマスター音源でもCD-DAとはフォーマットが違うと思います。「iTMSはマスター音源からエンコードしている」ことを前提にすれば。
マスター音源　-> AAC
これがiTMSのエンコードの過程になります。
マスター音源　-> CD-DA -> AAC
は、市販のオーディオCDをエンコードした過程になります。
だったら、よけいな過程を経てない分、iTMSの方がマスターに近いといえるんじゃないでしょうか。これは、マスターがアナログ・デジタルを問わないと思います。
それに、市販のオーディオCDというものは単に「再生される」ために作られていて、「オーディオデータ」として再利用されることを前提にはしていないように思うのです。

これまでに寄せられた情報をまとめてみます。
【話題１】音質議論の前提について
１）CD-DAからリッピングする場合、よほど酷い環境でない限り、コンシューマPCであっても、プロ用機材と同一のファイルを得ることができる。
２）波形の相違を調べることで、音質の変化・劣化を定量的に知ることができる。これはDA変換〜スピーカまでの環境の相違に影響されない調査指標となる。
【話題２】iTMSの音質について
３）iTMSで購入したAACファイルの波形は、CD-DAからリッピングしてAAC形式にしたファイルよりも、よりCD-DAからリッピングしたAIFFファイルに近い波形を持つ。つまり、CDを買ってリッピングするよりも良い音である。
（註：すべての曲で音が良いかどうかは確認されていない。しかしCD-DA由来のAACファイルと同レベルの曲は、まだ発見されていない。）
４）上記３の原因は、iTMSがマスター音源からAACファイルを作成しているためである。（マスター音源がデジタルかアナログかは、問題ではありません。CD-DAよりも良い音であることが重要です。）
【話題３】ほかの音楽配信について
５）MoraやExcite Music Storeから買ったWMAファイルの波形は、CD-DAからリッピングしてWMAに変換したファイルの波形と同一である。つまり、iTMSの曲よりも音が悪い。
（註：すべての曲で音が悪いかどうかは確認されていない。しかしCD-DA由来のWMAファイルより音質の良い曲は、まだ発見されていない。）
６）上記５の原因は、これらの音楽配信がCD-DAからWMAファイルを作成しているためと考えられる。WMA作成の機材とソフトは、通常のパソコンおよびWindows付属のWindows Media Playerと同一。または大差ないものと考えないと実験結果と矛盾する。
P.S.
abuさんへ。ご指摘いただいた記事は以前に読んでいましたが、その後、詳しい内容と、記事の在処を完全に忘れていました。ありがとうございます。
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元の質問をさせていただいたUnanaです．
個人的に土・日は原則ネットをチェックできないので，今朝見たら多数の書き込みがされていて，感謝するとともに興味深く拝見させていただきました．
結論的には野尻隆裕さんが，msg#6で，まとめてくださっていますが，
>１）CD-DAからリッピングする場合、よほど酷い環境でない限り、コンシューマPCであっても、プロ用機材と同一のファイルを得ることができる。
確かにその通りだと私も考えます．
>３）iTMSで購入したAACファイルの波形は、...（中略）...CDを買ってリッピングするよりも良い音である。
>４）上記３の原因は、iTMSがマスター音源からAACファイルを作成しているためである。
これも同感です．
ただ，siriusu50さんが，msg#1.1.1.1で紹介されている，下記サイトの内容を読むと，マスター音源からAACにエンコードする過程で，よりよい音になるようなテクニックを使用しているため，結果としてよい音になっている場合もあると私は考えます．
http://www.watch.impress.co.jp/av/docs/20050808/dal201.htm
私がmsg#1.1.1.1.1で紹介した，iTMSから購入した「中森明菜、Tango Noir、Akina Nakamori - 歌姫ダブル・ディケイド」を自分なりに検討してみました．この曲の入ったCDをレンタル店で借りてきて，iTunes(for Mac)でAAC/128kbpsとAAC/192kbpsにエンコードしたものをiPod（4G, 20G）に転送し，ヘッドホン（オーディオテクニカATH-EC7）で聴いてみました．その結果，明らかに自宅でAAC/128にエンコードしたもの，さらにはAAC/192にエンコードしたものよりiTMSで購入したAAC/128の方が，「iPodで聴いてみて，良い音に聴こえ」ました．
ところが，このCDを市販の単体CD/DVDプレイヤー（１年前ほどに７万円くらいで購入した，パイオニア製のもの）で再生し，プリメインアンプ（やや古い，サンスイ製のもの，８万円クラス）につないでそのヘッドホンジャックに同じヘッドホンを挿して聴いてみたところ，上記のiPodで聴いてみた音とは格段に良い音を聴くことができました．なんというか，音の（特に中音域の）アコースティックの厚みが全然違いました．ダイナミックで厚みがあり脂がのっているようでかつ嫌みがなく，ボリューム感が満点という印象です．これは，主にD/Aコンバータを通した後のアナログ信号の増幅処理のレベルの違いによるものと考えられますが，個人的に思うに，このような音をiPodクラスのポータブル機器に求めても不可能ではないか，と思います．やはり小型機器ですからどうしてもアンプ，電源の容量の違いから，こうした厚みを出すのは難しい，そうした場合，「小型機器なりのいい音，iPodで聴いてみて良い音」という「音造り」をするとよいのではないか，という発想が生まれるのだと思います．個人的にはこうした考えは間違いではなく，正しいと思います．その結果として一見（一聴）いい音，というものを造り，iTMSで配信するということをしている場合があるのではないかと考えます．
単体CD/DVDプレイヤー+プリメインアンプで聴こえた，中音域の厚みは，自宅環境のiTunesでエンコードしてiPodで聴くと，なんかざわざわした，もやつきのようになって聴こえてしまう傾向があると感じます．だから，そのもやつきを出さないよう削ってしまうような処理を，iTMS用に行っているのではないか，と考えます．
長くなってしまい申し訳ありませんが，みなさまも時間がありましたら自分なりに試してみると，その辺りがわかるのではないかと考えます．また，違う意見等ございましたらお教えください．
多くのご意見，ありがとうございました．

上記発言で，表現に不適切な部分がありました．
最後の部分で，
>みなさまも時間がありましたら自分なりに試してみると，その辺りがわかるのではないかと考えます．
は，
>みなさまもお時間とご興味がありましたら，僭越ながら試されるのもよいかと考えます．
に変更させていただきたいと考えます．
失礼いたしました．
野尻隆裕さんが，msg#1.1.1.1.2で紹介されている，下記サイトの内容，
http://www.watch.impress.co.jp/av/docs/20040531/dal147.htm
は，興味深いですね．
Moraなどでは市販のCDからリッピングした曲を販売しているのに対し，iTMSでは可能な限りマスター音源からリッピングしている，ということだったらますますiTMSが優位ですね．

もしよかったら、次の４つを調べていただけませんか？
１）iPodをプリメインアンプにつなぎ、iTMSから購入した曲を再生する。
（つながらなかったりして…）
２）パソコンをプリメインアンプにつなぎ、iTMSから購入した曲をiTunesで再生する。
３A）パソコンをプリメインアンプにつなぎ、CDをiTunesでAIFFファイルにリッピングし、それを再生する。
３B）パソコンをプリメインアンプにつなぎ、CDをiTunesで再生する。
単体のCDプレーヤーで再生したCD-DAの音に、１〜３ABはどこまで迫れますでしょうか。
３Aと３Bは同じはずで、これが迫れた場合、パソコン侮るべからずということになります。迫れない場合、パソコンの音は、まあその程度ということでしょう。
２が３に迫れた場合、iTMSの音はCD-DAに匹敵することになります。迫れなければ、iPod向きの音作りをしていたということかもしれません。
１は厳しそうですね。２に迫れたら、iPodを見直します。
この手のことは自分の耳を信頼すべきなのですが、私の耳は信頼できないので。(^^;
そもそも、ろくな音響機器を持たないし。
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＞上記のiPodで聴いてみた音とは格段に良い音を聴くことができました．
比較対照が全く違うから当然でしょうね。
単体のCD/DVDプレーヤー(７万)＋単体のアンプ(８万)＋圧縮していないCD音源 vs ４万の携帯プレーヤー＋CDから圧縮した音源

ご意見，ありがとうございます．
実は私ももう少し検討してみる予定でいました．
>１）iPodをプリメインアンプにつなぎ、iTMSから購入した曲を再生する。
>（つながらなかったりして…）
>２）パソコンをプリメインアンプにつなぎ、iTMSから購入した曲をiTunesで再生する。
>３A）パソコンをプリメインアンプにつなぎ、CDをiTunesでAIFFファイルにリッピングし、それを再生する。
>３B）パソコンをプリメインアンプにつなぎ、CDをiTunesで再生する。
1)は，iPodをドックに挿して，LINE OUT端子からつなげばよいのでできそうです．
2)以下も試してみたいのですが，我が家ではパソコンは２階に，オーディオセットは１階にあるので，うーむ，ちょっと難しいかも．
私が考えたのは，iPodにCDからAIFF形式で取り出したデータを入れて，それをプリメインアンプにつないで再生してみる，というものです．
実はCDからAIFFでiPodに送ったデータをiPodで再生した場合，CDを単体CDプレイヤ+プリメインアンプで再生した場合と同様な音質の傾向が見られるのですが，迫力というか厚みが全然足りません．iTMSから購入した曲では，そういう厚みはないものの，表現が難しいのですが音離れがよくある意味クリアで，iPodで聴くぶんには一聴よい音に聴こえます．この時点で私は「音造り」をしていると感じたのですが..
特に通勤などで電車内やクルマ内で聴く場合は，音質としてはこうした細部はそぎ落とされているものの，主要部分がダイナミックでクリアに聴こえる方が好ましく聴こえると考えます．

>５）MoraやExcite Music Storeから買ったWMAファイルの波形は、CD-DAから
>リッピングしてWMAに変換したファイルの波形と同一である。つまり、iTMSの曲
>よりも音が悪い。
>（註：すべての曲で音が悪いかどうかは確認されていない。しかしCD-DA由来の>WMAファイルより音質の良い曲は、まだ発見されていない。）

>６）上記５の原因は、これらの音楽配信がCD-DAからWMAファイルを作成してい>るためと考えられる。WMA作成の機材とソフトは、通常のパソコンおよび>Windows付属のWindows Media Playerと同一。または大差ないものと考えないと>実験結果と矛盾する。
だとすると、著作権の問題はおくとして、これらの配信業者は、個人が趣味で配信するのと同程度のレベル（技術、装備等）ということになり、金をとれるほどの商品かとも思えます。
仮に音源が市販ＣＤであったとしても、有料配信ですから、再生環境を考慮したチューニングがなされているものと推測してましたが、個人の趣味と大差なく、相違は単に、能力の高い配信サーバを用意しているか否かだけということですね。着メロより良ければいいということでしょうか。

よくよく考えてみると、サンプリングレート44.1kHz16bitの縛りの中では、圧縮されたAACのほうがCD-DAよりもソースに忠実になることはあり得ないわけです。CDからのリッピングは、サンプリングレート44.1kHz16bitのデジタルデータを圧縮するだけです。マスターからリッピングする場合は、どこかでサンプリングレート44.1kHz16bitへの変換を行ってから、AACへの圧縮を行うことになると思います。
音質が違うというのは、マスターから44.1kHz16bitへの変換の前に何らかの調整を行っているため、もしくはCD化するときと違う特性の機械を使っているからではないでしょうか？
ただし、個人的には、「新譜はまだしも旧譜にもマスターからおこすような手間をかけているのだろうか？」と疑問を感じています。なんとなくAAC化のアルゴリズムやマシンが違うだけのような気がしています。iTunesに内蔵されているAACエンジンは、負荷が少なくスピード優先にチューンされている可能性はないでしょうか？

　A:収録時のもの、B:トラックダウン作業で作成されるもの、
C:CDプレス工場に持ち込めるもの
　Aはテープではアナログ/デジタルと有りますが、ハードディスク
ではデジタルのみ。
　Bはテープかハードディスク、Cはテープ(U-マチックかオープン
リールかはおいといて)でデジタルでしか有りません(CDマスタリングを
工場任せだとアナログも有りか？)。
　で、古いもの(各レーベルに依るかもしれませんが)から破棄すると
なるとAやBのテープの存在はかなり怪しいです。
　iTMS向けにBの作業を行うレーベルは稀だと思います、行っても
Bで作成されたマスターを元に配信用(AAC/128Kbpsで十分な様に)に
音作りをするか。
　マスターを元にと言うのはCDプレス工場に持ち込むようなものを
マスターと言っている気がします。

みなさま貴重なご意見をくださり，ありがとうございます．
昨夜，少々比較検討をしてみました．
使用した曲は，以前にもお知らせしました「中森明菜、Tango Noir、Akina Nakamori - 歌姫ダブル・ディケイド」です．以下のファイルをiPodに入れ，iPodのジャックにヘッドホンをつなぎ，聴き比べました．あくまで私個人の耳による試聴ですので，絶対的な評価でないことはご了解ください．
１）CDからiTunesでAIFF形式で取り込んだままのもの
２）CDからiTunesでAIFF形式で取り込んだものを，AAC/192kbpsでエンコードしたもの
３）CDからiTunesでAIFF形式で取り込んだものを，AAC/128kbpsでエンコードしたもの
４）iTMSから購入したAAC/128kbpsフォーマットのもの
結果は興味深いものでしたがその差は微妙でもあります．
a）単体CDプレイヤ+プリメインアンプで聴いたときの音質の全体的傾向への近さ（近い順）
　１）＞４）＞２）＞３）
b）iPodでさらりと聴いたときに受ける音質の全体的印象（よい順）
　４）＞１）＞３）＞２）
ちょっと自分でも驚きました．
iPod単体で聴く場合，その音質評価はb)に準ずるものになると思います．
１）は確かにCDの音に近い音質ですが，４）の方がクリアで抜けがよく，よりダイナミックですが嫌みになるほどでもない絶妙な音．３）より２）の方が情報量は多いものの，アコースティックが盛り上がるところなどはざわついて少々不明瞭．３）の方が細部は省略されている印象ですが，その分ざわつきが少なくやや明瞭．
いずれにせよiPodで聴くぶんには，この曲はiTMSで購入したものが最も心地よく聴くことができました．

Unanaさん、勝手な要望に対応していただきまして、ありがとうございました。
CDで買う曲と、iTMSで買う曲。各人の聴き方にあわせて選択すると楽しそうですね。

>マスターを元にと言うのはCDプレス工場に持ち込むようなものを
マスターと言っている気がします。
iTunes Music Store対応に圧縮され販売されているファイルは
AAC/128kbpsの楽曲1分辺り1MB程度のファイルサイズになっているものが多いようです。
このCDプレス工場に持ち込むようなマスターというのは、やはり仕様の基準に幅が
あるのではないかと思います。逆算で圧縮しているなんてことでは…、ないですよね。

　えっと、仕様の基準に幅があるというのが判りません、ハイ。
　CDマスターのテープの基準は結構、厳密だと思います。
　で、圧縮後のファイルサイズが1MB/1分辺りになるというのは、そのビットレートから
来ています。
　128Kbpsなら概ね1MB/1分になり192Kbpsなら、その1.5倍位になると。