藤井浩 さんによる書き込み:
最近、Entourage2004の調子が悪いので、OSX10.5の標準アプリであるMailに移行しようと思っています。
Apple Mail の世界にようこそ (^^)！
私は、文字化け対策や、メールを送った相手に自分のメールがどのように表示されるかの確認と、あるメーラーでデータが破損した場合のバックアップもあって、メインには Apple Mail を使っていますが、平行して、Thunderbird、Entourage、Eudora と Windows 環境の Windows Mail で同じメールを受信しています。ただし、全てのアカウントを受信しているのは Apple Mail だけですが。
Thunderbird はプラグイン対応やセキュリティーの観点からパワーユーザーが利用している比率が高いですが、武骨で、美しくないというのが最大の難点です。メールの表示や管理が一番やりやすいと感じているのが Apple Mail で、特に Apple Mail の表示画面は Safari 同様、非常に美しいです。嘘のようですが、私の周辺には、Apple Mails の美しさに感動して、Windows から Mac に乗り換えた方が複数いらっしゃいます (^◇^;)。
Apple Mail の美しさをぜひご堪能ください (^^)！（特にインラインで挿入されている写真の美しさと自動的にウィンドウ幅に表示サイズが修正される見やすさ。Thunderbird で巨大な写真が添付されていると悲鳴を上げます (^"^;)。）
また、しばらく慣れるまでEntourageとMailを併用したいのですが、可能でしょうか?
可能です (^^)。
メーラーで受信方法を POP3 のプロトコルにしておけば大丈夫です。その時大事なのは、
1) メーラー（メールソフト）のアカウント設定で、「メールをサーバに残す」設定にする！（永遠にサーバに残しておくと、受信サーバがやがて満杯になってしまい、新着メールの受信ができなくなってしまいますので、例えば「メールをサーバに１か月保存する」のように設定しておけば、大丈夫かと...。）
ということです。特に Microsoft 系のメール・アプリを使われていた方の場合注意しなければいけないのは、Microsoft 系のメーラーでは、デフォルトの設定が「メールをサーバに残さない」となっていることです。これは非常に危険で、けしからん設定なのですが、なぜか Microsoft はこの方法を変えないようです。（Windows 7 ではどうなっているかは知りません。）
例えば Entourage が新着確認をして、メールを Entourage にダウンロードしてしまうと、デフォルトの設定ではその時、受信サーバ上の既読メールを全部削除して空っぽにしてしまいます。そうなってしまうと、今度は Apple Mail や Thunderbird で新着確認をしようとしても、メールサーバには何も残っていないので、受信できなくなってしまいます。
「メールをサーバに残す」設定にしておきさえすれば、複数のメーラーや複数のパソコン（例えば、自宅と職場のパソコンで）全く同じメールを平行して受信することができます。もちろん、iPhone でも同じアカウントを設定しておけば、全く同じメールを iPhone 上で確認することもできます。他のメーラーですでに受信したメールでも、新着かどうかは、パソコンごとに、かつメーラーごとに管理されていますので、どのメーラーでも同じメールが重複して受信できることになります。
POP3 ないし POP ver. 3.0、あるいは単純に POP では、全てのメールの送受信をローカル（パソコン側）に保存しますので、例えば Entourage 上で受信したメールの一部を削除しても、Apple Mail ではそのメールは残っています。
POP のメリットは、
1) メール自体がパソコンに保存されるので、サーバから削除しても大丈夫（メールサーバには容量があるので、いつかはメールを削除しないとパンクする。）
2) メールはメーラーごとに管理されるので、あるメーラーで間違ってあるメールを削除してしまっても、他のメーラーではちゃんと残っている。
3) あるメーラーの受信メールデータが破損して読めなくなってしまっても、他のメーラーからデータをインポートすることで復活できる（バックアップになる）。
POP のデメリットは
1) 送信したメールが保存されるのは、使ったメーラーの送信済みフォルダなので、送信メールがあちこちのメーラー、ないしパソコンに散逸して、統一した管理ができない。（対策としてはメーラーの設定で送信メールでは自動的に Cc: 欄に自分のアドレスを挿入するように指定しておく。これだと相手に届いたものと同じメールが自分にも届くので、自分に自分が送信したメールが届かなければ、相手にも届いていない可能性があることがわかったり、自分に届いたメールが文字化けしていれば、相手も文字化けしたメールが届いている可能性があることが確認できる等のメリットがある。）
2) 複数のメーラーを使えば、その分、ハードディスクが圧迫される。
3) パソコンを紛失すると、それまでに受信していた全てのメールが失われる。
これに対して最近では IMAP というプロトコルに対応しているメールサーバも増えています。（サーバが対応していないとどうしようもない。）
IMAP のメリットは、POP と全く逆です：
1) 全てのメールはメールサーバ上で処理し、パソコンのメールソフトは単に外のサーバにメールを覗きに行っているだけなので、どのメーラーでメールを利用しても、あるメーラーで既読にしたメールは、他のメーラーでアクセスしても既読になっている。
2) 送信メールもサーバ側に保存されるので、送信メールの管理も便利。
3) ローカル（パソコン）にメールをダウンロードしないので、ハードディスクを圧迫しない。（実際にはテンポラリ・ファイルが作られたり、ローカルにメールを保存できる仕組みを備えたメーラーもある。）
4) メールは常にサーバ上にあるので、パソコンを紛失しても、メール自体はちゃんと残っている。
IMAP のデメリットは、
1) 常にメールサーバ上のオリジナルのメールに対して操作をするので、うっかりあるメーラーでメールを削除してしまうと、他のメーラーでもそれを読むことや復活することはできなくなってしまう。
2) オリジナルのメールはサーバ上にあるので、いつかはサーバがパンクして、古いメールを削除しなければならなくなる。（その対応策として Google の Gmail 等は毎日保存容量をどんどん拡大しているわけです。ユーザーがメールをサーバから削除しないだろうと言う前提の措置です。）
伝統的な POP3 と比較的新しい IMAP はそれぞれ一長一短あります。それぞれのユーザーが自分の目的に合ったプロトコルを使えば良いのだと思います。
私自身はほとんどのメールは POP を使っていますが、MobileMe のアカウントだけに関しては、パソコン側では POP に、iPhone 側では IMAP にして使っています。ただし、iPhone でも他のアカウントは POP にしています。
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