タカシ様
そうですね…まずクオリティの善し悪しは制作側の追求心と見た側の主観に委ねられるので、双方「これで良い」と思えばそれで大丈夫だと思います…
が、私はDVDの画質は「映画DVD」までとは言いませんが、最低でも市販のDVD-Videoソフトクラスのクオリティは確保したいと常日頃考えています
今回の文面を読む限りでは、文字のフチやピントが合っている被写体の輪郭等(特にナナメのライン)がギザギザになる等の現象が出ているものと思います
そこで検証したCompressorの設定ですが、
1)素材
A) FinalCut Proから直接Compressorに送信するHDシーケンス
B) FinalCut Proから出力したHD素材(QuickTime)
C) (B)の素材をQuickTime ProでSD素材に変換(DV、DVCPRO50、H.264他数種類)
2)Compressor設定
> DVD-Videoの制作を前提にしていましたのでフォーマットはMPEG-2/SD DVDで検証しました
A)優先フィールド(上下/プログレッシブ)
B)品質 モード:1バスCBR 7.5Mbps(先輩から教えてもらった設定をそのまま使用しています)
C)フレームコントロール ON/OFF、フィルタ3種類/フィールド4種類/デインターレース3種類/レート変更4種類
(サイズはDVD-Videoなので720×480固定)
以上の設定の組み合わせを使用して検証しました
(比較対象として、「HDデータ(1-B素材)→HDVテープに書き出し→SD出力で再度取り込み」のSD素材を用意)
タカシ様の仰る通り(2-C)フレームコントロールの設定を調整するとエンコードにとてつもない時間がかかります(高品質設定だと特に…)
細かい検証結果は長くなるので割愛しますが、
1)なんとなく画質は改善するが、ギザギザは思ったより解消されない
2)ギザギザはなんとなく消えるが、極端にプログレッシブ(コマ落ち)になる
大雑把にこの2つのどちらかに分類されました
少なくとも「市販DVDパッケージ」には届かなかったと記憶しています
一番理想に近かったのは比較対象に用意した「一度テープに出力したデータ」でした
白旗…とはあまり考えてなかったのですが、Compressorの設定をこれだけいじってもハードウェアダ***ンバートに迫る画質が得られないので、これはもうコンピュータ側の演算処理の限界ではないか?と思い、機器メーカーサイドや同業者と意見交換を行っていた次第です
(ちなみに大きい声では言えませんが、Appleコールセンターさんは想像通りの答えしかいただけませんでした…)
ちなみに相談したメーカーというのは、有名放送業務機器大手のメーカーです
当然このメーカーでもソフトウェアダ***ンバートのシステムはあるのですが、そのメーカー自身が「ハードウェアダ***ンバートに敵うものは現状ない」と言い切っていました
(…といっても昨年の話なので、今は改善されているのかもしれません…)
少々難しい話ですが、理由としては1125本の走査線を525本に減らす際、ソフトウェア上では「計算で走査線を間引く」という概念しかなく、ハードウェアダ***ンバーターでは「見た目で合成させる」事ができる…というのがポイントだそうです
(数字計算で処理するか、実際のながれる映像をリアルタイムで見た目で処理するか…という違いらしいのですが、難しい話なので方便を使われた可能性もありますが…)
Adobi CS に関してはまだ検証していないので何とも言えませんが、「ダ***ンバートの原理は同じ」と考えるのであれば、大差はないのではないかと思っています(検証してないので、あくまで想像です)
また機会があったら、もっと詳しく実験してみたい…と思ってはいるのですが、なにぶん時間が必要なのでなかなかチャンスがなく…(この実験でも1週間近くかかりましたので…)
ちなみに現在私の組んでいるダ***ンバートシステムは、
BlackMagic搭載Mac Pro(1)→ダ***ンバーター→AJA ioHD→Mac Pro(2)
という流れでダ***ンバートを行っています
(会社のシステムなので、こういった贅沢な環境を整える事が出来るのですが…)
もしFireWire接続のダ***ンバート機能を備えたHDVカメラがあれば
1)iMac→HDVカメラ(FireWire接続)でHDV記録
2)HDVカメラ→iMac(FireWire接続)でDVモードで取り込み
という方法がとれるので、カメラのダ***ンバーターの性能がそれなりのものであれば、結構クオリティの高いものが作れるのではないかと思います